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V字回復を実現するハゲタカファンドの事業再生 (経営者新書)

, 安東 泰志

によって 安東 泰志
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内容紹介 金の亡者と忌み嫌われるハゲタカがなぜ企業を再生させ成長へ導けるのか? 「ハゲタカ」「企業の敵」「冷血漢」……。 「ファンド」に対して、日本ではマイナスイメージばかりが先行しています。 しかし、一口にファンドと言っても、その種類は実に様々。 なかには「ハゲタカ」と忌み嫌われても仕方のないファンドもあれば、 逆に、破綻しかかっている企業を再生させるファンドもあるのです。 本書は、会社の危機から再生を図るためのPEファンドの利用とそのしくみを詳しく解説します。 銀行から大きな資金調達が困難になっている現代において、 投資家からのリスクマネーを使い、抜本的な経営改革を断行する。 これからの中小企業が取るべき事業再生の道筋がココにあります。 内容(「BOOK」データベースより) ひと口にファンドと言ってもその種類は実にさまざま。「ハゲタカ」と忌み嫌われても仕方のないファンドもあれば、逆に、破綻しかかっている企業を再生させるファンドもある。再生請負人として数々の企業を経営危機から救ってきた著者が語る、ファンドを活用して抜本的な経営改善を図る中堅・中小企業のための事業再生法。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 安東/泰志 1981年に三菱銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行。1990年代に英国ならびに欧州大陸の多数の私的整理・企業再生案件を、参加各行を代表するコーディネーターとして手がける。同行企画部等を経て、2002年フェニックス・キャピタル(現・ニューホライズンキャピタル株式会社)を創業し、代表取締役CEOに就任。この間、多数の企業再生ファンドを組成、数多くの企業の再生と成長を手がける。東京大学経済学部卒業、シカゴ大学経営大学院(MBA)修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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日本ではファンドは敵対的買収をするもので、悪だという風潮があるが、PEファンドはそうではない。リスクを取ってキャッシュを入れて、現経営陣とともに再生を目指す。そういったファンドもあるのだなというのが読んだ感想だった。リスクマネーを増加させなければ日本の再生はないと叫ばれる中で、重要な役割を担うであろうPEファンドを理解するための書としては良かった。ファンドというと敵対的買収というイメージを持っている方におすすめ。【学びのポイント】1)いつ貸し剥がしが行われてもおかしくない・原則的な金融庁の基準にしたがえば、中小企業、中堅企業、大企業を問わず、たとえば赤字が2期続いたり、元利の返済を猶予してもらったりすれば要管理債権となるはずです。・しかし、中小企業については、「そのような状況であっても、要管理債権にしなくてよい」と、金融庁が特例を認めて、基準を緩めてくれている──その結果が先の40・3兆円の債権というわけです。・しかし、金融庁の方針が変わり再び基準が厳格化されれば、この40・3兆円のほとんどは、一転して要管理債権、すなわち不良債権になるはずです。・そうなった場合には、金融機関からはもはや一銭も融資を受けられなくなりますし、また、銀行としては「多額の貸倒引当金を積むのを避けたい」と、当然貸し剝がしにかかってきます。・そして、そのような事態はいつ訪れても不思議ではありません。金融庁と銀行の“〝共謀”〟によって、“〝不良債権隠し”〟が行われている現在の歪んだ状況がいつまでも許されるはずはないからです。・実は金融庁自身、今の状態を早く正常化したがっているとも言われています。2)PEファンドとコンサルティングファームの違い・PEファンドは、自らも資金を投入するなどリスクを負いながら、経営再建に取り組んでいきます。その点が、コンサルティングファームとは大きく異なる点なのです。・実際、破綻の危機に陥った経営者の中には、はじめはまず大枚をはたいてコンサルティングファームに再建を依頼するものの、まったく期待外れに終わり、失望して、最後の頼みの綱とばかりにPEファンドに駆け込んでくる人が少なくありません。・失敗すれば自らも傷を負うことになるPEファンドと、そうではないコンサルティングファームとでは、責任感、意気込みの点でどうしても差が出てくるのかもしれません。3)アクティビストファンドとPEファンドとの違い・アクティビストファンドは多くの場合、市場で企業の株を買った上で、株主からの要求という形で、経営者に「外部から」「株主利益を極大化」するよう圧力をかけていきます。そのため、ファンドと既存の経営者の関係は敵対的なものになりがちです。・それに対して、PEファンドは原則として経営者と事前に合意の上で友好的に株式を取得し、経営に参画して、自ら汗をかいて「内部から」「企業価値を極大化」することを目指します。・また、企業の再生に成功すればその価値の増大に比例する形で、PEファンドへの出資者およびパートナーにはより多くの利益がもたらされることになります。・つまり、自分たちの力で、投資した企業の価値を上げれば上げるほど、得られる利益は増えていくのです。この点もアクティビストファンドとは大きく異なるところです。・アクティビストファンドは、企業の価値を上げるのではなく、企業が保有する不動産等の資産を現金化させ、そこから利益を得る、つまり「今現在企業に100の不稼働資産があるのなら、その100をもらえればよい」というのが基本的なスタンスなのです。4)5%ルール・PEファンドを選定するときに真っ先に重視すべき点は、そのPEファンドが各種の利益相反に関するルールに抵触していないかどうかです。・たとえば債権者として債権の回収を最重視する立場の銀行と、株主など債権者以外のステークホルダーの利益は相反します。・それゆえに、銀行の一般事業会社の株式保有には制限が課されているのです(この制限を「5%ルール」と言います)。・したがって、特定の銀行がファンド運営者の株主や当該ファンドの大口の出資者であるとか、その銀行の役員OBをファンド運営の中枢に送り込んでいるなど、銀行が運営に影響力を持つことが疑われるPEファンドの運営者は、実質的には銀行の5%ルールの抜け穴を担うものであり、ファンドの投資家、あるいは投資先企業の株主と利益相反があると断言して5)企業理念の重要性・再生を必要としている企業は、十中八九、明確な企業理念、すなわち「何のために当社は存在しているのか」「当社は何を目的として事業を行っているのか」といった問いに対するはっきりとした答えを持ち合わせていません。・とりあえず、コストカットをすれば、赤字をなくし一時的に収益を向上させることはできます。しかし、それだけでは永続的に企業を発展させることはできません。・企業を成長に向かわせるためには、社員が経営者のもとで一丸となって再生のために必要な課題の解決に立ち向かうことが求められます。・しかし、確固たる企業理念があり、社会との関わりの中で自分たちがどのような役割を果たすのかという目的意識を共有していないと、社員は一つにはまとまることができないものです。・社員が十分にまとまっていないような状態で、第三者の独善的な理屈やステレオタイプな発想を振りかざし、目先のコストカットや付け焼き刃のような施策を繰り返しても、長期的な視点からは、成果が上がらず再びじり貧状態に陥ってしまうおそれがあります。

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