図解鍼灸医学入門―古典鍼灸の法則とその運用
本, 蛎崎 要
によって 蛎崎 要
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著者は産婦人科医師の蠣崎(かきざき)要氏と、「経絡治療」という流派を実践する鍼灸師の池田政一氏です。本書は経絡治療の理論的背景である東洋医学的な世界観を説明したものです。東洋医学のルーツは中国古代に成立した「古典」と呼ばれる書物にみられます。文化大革命以降に成立した「現代中医学」とは少し異なるもので、日本の伝統医療ではこの古典の世界観を基本にしながら工夫を凝らし、現在に至っています。例えば、病気とは生体のどこかの働きが弱った「虚」という状態の時に生じます。虚は個々の体質にもよりますが、日常生活の不摂生やストレスによって増悪し、そこにウイルスなどが関与して初めて病気へと移行します。その虚がどこに生じたのかを診断するために、脈や舌、腹部に現れた反応を利用して体内を横断するエネルギーライン「経絡」の動きを探るという方法が生まれました。診断の結果、現在の病的状態を示したものが「証」で、「陽実」「肝虚」「肝虚脾実」などの形で象徴的に示されます。治療はライン上にある「ツボ」を使って虚によって生じたアンバランスな状態を回復に導きます。人の体は「陰陽」や、陰陽の組み合わせで生まれる「五行」、性質を示す概念「寒熱」、場所を示す「表裏」などの両極間を振り子のように動的なバランスを取ろうと働いていて、治療は調和の方向を手助けする形で行なわれます。まずは症状を作り出した表面を整え、次に根本原因のアンバランスを整えていく、というもので、具体的な症例が列挙されていました。本書ではこのように経絡治療で用いられている東洋医学の概要をわかりやすく説明していました。日本漢方や現代中医学とは、同じ古代中医学を背景にしていても差異がありますが、日本鍼灸で用いられている治療理念のエッセンスのようなものが感じられて興味深く読みました。出版以来40年を経ているものですが時の洗礼に打ち勝ち、内容には古さを感じさせず、読みごたえがありました。現在は図やイラストを駆使する洗練された類書が多数出版されていますが、本書の価値は損なわれていないことを実感しました。
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